法人1期目の決算完了!副業で会社設立して得したか?
法人1期目決算完了
副業禁止サラリーマンの私が2018年3月に副業で会社設立して早1年、法人1期目の決算が完了しました!
私も気になるので、『会社設立した場合』と『会社設立せずに個人のままだった場合』でどちらがお得だったのか?
について比較・検証してみます。
暗号資産だけでなく、副業で法人化を検討している方は参考にしてみてください!
私の会社は現状ほぼ暗号資産取引が事業のほとんどを占めていて、この1年間の厳しい市況と同様に弊社もがっつり損しました!笑
法人化するときの予定では、暗号資産でとんでもない利益をたたき出して税制上有利な法人で得してウハウハや~
・・のはずでした。
で、でも、
損した場合でも法人化でメリットはあるから大丈夫っ…!
大丈夫じゃないけど大丈夫!笑
ちゃんと法人化した方が得したことを個人のままの場合と比較してこの記事で証明します。
その前に念のため簡単に個人と法人の違いをおさらいで。
- 雑所得は給料と合算で税率が決まる(本業にバレる)
- 大きく儲けると本業の給料分まで税金が増える
- 大きく儲けると配偶者控除や家族手当、児童手当の対象外になる(税金以外の部分でもマイナス)
- 税率は累進課税で最大45%
- 損した場合は損失繰越なし
- 他の事業(株や不動産など)と損益通算できない
はっきり言ってありえないです。
私がサラリーマンで妻を扶養しているという属性ならではの分もありますが。
リスク取って儲けてもマイナスが大きすぎて実質手残りは儲けの半分もいかないケースが多いです。
シミュレーションした結果、実質手残りが35%というケースもありました…ナニソレ?
だから、法人化しました!
- 法人税率は約23%
- 経費の計上範囲が個人より圧倒的に広い
- 妻が働いた分は給料を出して経費にできる
- 9年損失繰越ができる
- 不動産などと損益通算ができる
- 個人の給料とは別世界なのでいくら儲けても影響なし
もちろん、法人化することで別途かかる費用や手間、最終的にそれなりな額の儲けを出さないと意味がありません。
また、私の場合は本業の会社が副業禁止の大手企業のため、バレたらやばいというリスクもとっています。
参考に、法人化した際の詳細は以下の記事以降に書いています。
それらを踏まえて法人1期目の決算が出た今、個人のままと法人化した場合でそれぞれどうだったのかを比較して検証してみます!
比較しやすいように簡易的にしているのと、私の属性の場合もあるのでその点はご承知を!
法人の場合
法人の1期目の損益計算書を比較しやすいよう簡易科目でざっくりで。
ドドン!
簡易損益計算書
- 暗号資産損益:△350万
- アフィリエイト損益:+0万
- 給料手当:△60万
- 設立費・税理士報酬:△25万
- その他販管費:△50万
- 法人税等:△7万
損益計:△492万
繰越税金資産:
+111万
給料収入:+60万
実質計:△321万
・・お、おう。
なかなか破壊力のあるマイナスですが一旦スルーして、それぞれの分類の解説をします。
暗号資産損益
法人でも個人でも同じ損益が発生します。
含み損益ではなく、取引やマイニング等によって生じた移動平均による損益計算結果です。
2019年4月以降に決算を迎える法人は期末の時価評価で含み損益を加算するように2019年度税制改正大綱に出ましたが、弊社は2月決算なので今期は該当しません。
まだまだ個人も法人も税制には引き続き注視ですね!
アフィリエイト売上
法人でも個人でも同じ損益が発生します。
一応本ブログでアドセンスや一部アフィも貼ってますが、1年間で売上は約1万でした。
が、はてなブログPROやドメインの代金が1万ぐらいなので、損益はほぼプラマイ0です…かなしみ。
まぁ趣味の延長で書いている記事ばっかなので当然ですが。
アフィ記事を書いたときには応援お願いします。笑
給料手当
妻へのパート給料手当です。
法人の場合だけの経費で、個人ではもちろん経費になりません。
しかも給料はそのまま家計の収入になり、ある意味プラマイ0ですが、法人では経費となるので給料分が税金を減らしてくれる効果があります。
そのため、実質計の前に「給料収入」として再度プラスしています。
となると無限に給料を払いたくなりますが、実態と合っていないと認められない場合があるので、月5万で年60万としています。
(実際の額はちょっと違いますが参考に。)
なお、弊社は役員が私1人の会社で、役員報酬は0としています。
そのため、現在は社会保険に加入できないので社会保険料はありません。
設立費・税理士報酬
逆にこれは法人だけで発生する費用です。
経費として税金を減らす効果はありますが、個人ではそもそも支払いがないので法人が損する部分です。
具体的には合同会社を設立する際の費用や税理士報酬、名義変更費用、証明書類発行費用などです。
その他販管費
販管費とは「販売費および一般管理費」の略です。
法人でも個人でも同じ費用が発生しますが、経費として計上できるのは法人だけです。
そのため法人は税金を安くする効果の分だけ得をします。
一部個人でも経費に計上できるものもありますが、基本的には難しいのでここではすべて法人のみとします。
今期の弊社の販管費のおよその内訳は、パソコン(約10万)、個人から法人に約30万で売却・名義変更した自動車の減価償却費(約10万)、自動車の税金・保険料・車検費用・一部消耗品費(約25万)、その他(約5万)です。
自動車は法人名義のため維持管理費用はすべて経費で、消耗品費は法人として使用した分の案分で経費計上しています。
また、暗号資産取引やアフィで実際に法人で使用した電気代、通信費、ネット代なども案分して経費計上しましたが、安全を期して実態よりも少なめの比率としました。
法人税等
法人の税金には法人税と法人地方税(住民税と事業税)がありますが、弊社は今期赤字だったので法人税の支払いはありません。
法人地方税だけで約7万円(正確には64,100円)の支払いでした。
個人の場合は赤字だと税金の支払いは不要なので、税金支出は0です。
繰越税金資産
法人は損失を9年間繰越することができます。
今期の損失を来期以降の利益と相殺することができるので、
損失計✕法人税率(23%とする)=繰越税金資産
と考えることができます。
ただし、繰越税金資産に関しては「将来相殺できるだけの利益が出れば」という条件がつきます。
以上の分類の解説をもとに、仮に個人のままだった場合は法人と比較してどうだったか検証してみます。
個人の場合
簡易損益計算書
- 暗号資産損益:△350万
- アフィリエイト損益:+0万
- その他販管費:△60万
損益計:△410万
繰越税金資産:なし
実質計:△410万
個人の場合は、 給料、設立費・税理士報酬などはないため除いています。
ただし、個人は損失繰越ができないため繰越税金資産もありません。
暗号資産で大儲けしたときはとんでもない税率で税金を取られるのに、大損したときはなにもなし…
ヒドイ!
比較
ざっくりの比較ですが、実質の結果は以下のとおり。
法人:△321万
個人:△410万
法人の方が約90万お得!
という結果になりました~
(ほっ)
損した場合でも損失繰越できるかどうか、法人ならではの経費を計上できるかどうかで大きな違いが出ましたね!
こんなに損したけど、会社設立したことがせめてもの救いになってよかった…
でも、市況的には2018年暗号資産で損して損失繰越できない方もとても多いと思われます。。
なお、損したときでこんなにお得になってますが、超儲かったときには法人化の有利さはレベルが違います。
億とかの単位で儲かったときが本領発揮で、数千万単位の節税効果を発揮します!
法人ならではの節税も、今は損してるのと私の経験が少ないのであまりやっていませんが、もちろん合法の範囲内でもできることはまだいくらでもあります。
まぁ焦らずちょっとずつ有利な法人経費も増やしていってさらにお得にしていきます。
副業禁止サラリーマンの私でも副業で会社設立して運営できているので、ぜひみなさんも副業で法人化を検討してみてはいかがでしょうか?
多少の苦労もありますが、お金面での有利だけでなく圧倒的な経験値が得られることは間違いないです。
以上!